買ったばかりの靴、なぜ痛がるの? 座ったときと立ったときで変わる子どもの足のヒミツ
この記事のポイント
子どもの足はまだ軟骨の状態で、とても柔らかくできています。そのため、座っているときと立っているとき(体重がかかったとき)で、足のサイズが大きく変わるのです。この変化を知らずに靴を選んでしまうと、将来の歩き方や姿勢のバランスに影響してしまうかもしれません。

「お店で座って靴を履いたときはピッタリだったのに、いざ歩き出すと痛がったり、すぐに脱ぎたがったりする…」そんな経験はありませんか?

実は、子どもの足には体重がかかっていないときと、立ち上がって体重がかかったときで、長さや幅が変わるという特徴があります。

この記事では、そんな「変わる足」のヒミツを解説します。お子さまの健やかな成長を邪魔しないための正しい靴選びや、ご家庭で簡単にできるチェック方法も一緒にお話ししていきます。

座ったときと立ったときで足の形が変わるのは体重が原因

リビングでリラックスして足をバタバタさせているとき。そして、玄関で靴を履こうと立ち上がったとき。この2つの場面で、お子さまの足のサイズは数ミリから1センチ近く変わることがあります。

これは、足が浮いている状態(体重がかかっていないとき)と、地面に足をつけて立った状態(体重がかかったとき)で、足の長さや幅がグッと広がるためです。

その理由は、大きく分けて次の3つです。

  • 骨が軟骨状態でとても柔らかいから
    子どもの足の骨は、まだ大人のように硬くありません。弾力のある軟骨の部分が多いため、体重などの圧力がかかると形が変わりやすいのです。
  • 体重がかかって土台が広がるから
    立った瞬間、まだ未発達な足のアーチ(土踏まず)が体重を支えきれず、足が縦や横にペタッと押し広げられます。
  • 成長の途中で骨のつなぎ目がゆるいから
    大人の足と比べて骨同士の結びつきがゆるいため、体重がかかったときの変化がより大きく現れやすくなります。

知っておきたい「変わる足」とトラブルの関係

足の形が変わりすぎるのは要注意?(外反扁平足のリスク)

公園で少し歩いただけで「もう疲れた」「抱っこして」とぐずることはありませんか? もしかすると、足の裏のアーチ(土踏まず)が下がっているサインかもしれません。

立って体重がかかったときに、土踏まずが過度に潰れて、かかとが内側に大きく倒れ込んでしまう状態を「外反扁平足(がいはんへんぺいそく)」と呼びます。

土台となる足もとのバランスが不安定なまま歩き続けると、その不安定さをなんとかカバーしようとして、膝の向きや姿勢のバランスまで崩れてしまうことが考えられます。

座ったときに指が浮いていませんか?(浮指のチェック)

お風呂上がりに座って足を拭いているとき、お子さまの足の指が反り返っていませんか?

立っているときや歩くときに、指先が地面をしっかり捉えられず、フワッと浮いてしまっている状態を「浮指」と呼びます。

指先が正しく地面についていないと、ギュッと踏ん張る力が育ちにくくなります。すると、身体を上手に使えなかったり、つまずきやすい歩き方になってしまうことがあるため、少し注意してあげたいポイントです。

おうちでできる親子の足チェックリスト

ご家庭でも簡単にできる「座ったときと立ったときの違い」のチェック方法をご紹介します。ぜひ親子で一緒にやってみてくださいね。

座ってチェック(体重をかけない状態):お子さまをイスなどに座らせ、両足をフワッと浮かせたリラックス状態で、つま先からかかとまでの長さと足の幅を見ておきます。

立って比較チェック(体重をかけた状態):実際に立ってもらいます。座っていたときより足が極端に広がっていないか、かかとが内側に倒れ込んでいないかを後ろから観察してみましょう。

指の動きチェック:立ったままの状態で、足の指を「グーパー」と自由に動かせるか確認します。指先にしっかりと力が入っているかを見てあげてください。

成長に合わせた正しい靴選び

お子さまの足を健やかに育てるために、靴選びでは次の3つのポイントを意識してみてくださいね。

ポイント①:立って一番大きくなったサイズで選ぶ
座って測ったサイズではなく、立って体重がかかり、一番足が広がったときのサイズを基準にしましょう。つま先に0.5〜1.0cmほどの余裕(捨て寸)があるものがおすすめです。

ポイント②:かかとをしっかり支えてくれる靴
かかと部分が硬くしっかりしていて、骨格のバランスを外側からギュッと支えてくれる構造の靴を選びましょう。

ポイント③:定期的にサイズを測り直す
子どもの足はあっという間に大きくなります。3歳半までは3カ月に1回、それ以降は半年に1回を目安に、必ずサイズ確認を行うのが理想的です。

立ったときの足を知ることが、健やかな成長の第一歩

子どもの足は日々成長し、体重のかかり方によってその形を変えていきます。座ったときのサイズだけでなく「立ったときに足がどうなるか」「指はしっかり地面についているか」を確認してあげることが、足の健康を守る第一歩です。

おうちでの定期的なチェックと、お店での正確な計測を組み合わせながら、お子さまの元気な歩みをサポートしていきましょう!

関連リンク:子どもの足を正しく育てる。未来の健康を支える第一歩。

子どもの足と靴に関するQ&A

Q. 座って履いたときはピッタリなのに、歩くと痛がるのはなぜ?
A. 立ち上がったときに足の幅や長さが広がるのが原因だと考えられます。座った状態ではピッタリに見えても、立ち上がって体重がかかると、子どもの柔らかい足は横や前へペタッと広がります。そのため、靴を選ぶときは必ず「立った状態」で測り、つま先に5〜10mm程度の余裕があるものを選ぶことが大切です。
Q. 浮指になるとどのような影響がありますか?
A.重心が不安定になり、姿勢が崩れたり転びやすくなったりすることがあります。足の指が地面をしっかり捉えられないと、本来の「踏ん張る力」が発揮できません。歩くリズムが乱れたり、足裏の感覚を十分に刺激できなかったりします。指先までしっかり使って歩けるピッタリの靴を選んだり、足のアーチを助けてくれるインソール(中敷き)を活用したりするのがおすすめです。

関連リンク:健康の鍵は「足裏」。インソールで体のバランスを整えてお悩み解決
Q. 家で靴のサイズを確認する簡単な方法はありますか?
A. 靴の中敷き(インソール)を取り出して、その上にお子さまを立たせてみる方法がとても分かりやすいです。靴を履いたままだと指の動きが見えませんが、取り出した中敷きの上に足を乗せれば、つま先に十分な余裕があるか、横幅がはみ出していないかが一目で分かります。かかとを中敷きの端にしっかり合わせてからチェックしてみてください。
この記事を監修したシューフィッター 杵淵
妊娠中はホルモンの影響で足もとが崩れやすくなります。変化する足もとを支えるため、かかとが安定する靴選びやインソールでの調整で、歩行の負担を軽減しましょう。

※本記事は一般的な情報の提供を目的としており、疾患の診断や治療を目的としたものではありません。気になる症状がある場合は、必ず専門医にご相談ください。